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変わったこと。

昼間外に出ると、だれもいない。
数年前、こうして昼日中外に出て、日差しの中、だれも歩いていないと、ものすごい寂寥感に襲われたものだ。
つまり、世の人は皆はたらいているのに、自分だけこうして何もせずにいる・・・という。

ところが現在、昼日中、同じように外に出かける。相変わらずほとんど人は歩いていない。遠くに山並みが見える。電線が坂とともに、斜めに遠く下がってゆく。
わたしは、この気分、人が誰も歩いていない通りに出ると、まるで世界が自分のものになったような感じがする。そんな景色のなかをトントントンと足早に歩いて駅に向かう。この解放感が心地よい。

とおくの山並みでも、まだ裸の木々でも、もうすぐ春でじっと芽を出すのを待っているのだな、と思うと息吹きが感じられるようだ。じいっと、空を見ている。枯れているのではなく、待っているのだ。

こんな人がいない景色を独り占めして良いのだろうか、と思う。数年前と180度変わってしまった。回りは何も変わっていないのに、自分が変わったらしい。まさかこうなるとは、思ってもみなかった・・・。

by takanak | 2022-03-11 00:44 | 日々の暮らし | Trackback | Comments(0)

海辺の美術館の庭から


by なかすぎこう
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